きょにっき|2021年4月
準備とよろこび|◯回目の4月30日
誰にも頼まれたわけではないのに、GW中を含め、誰かのおうち時間の韓国ドラマ視聴の参照になれば、とオススメ作品をまとめた。
◯GWの実感
いつもよりスーパーが家族連れなども含め人出があったので、今日はやはりゴールデンウィークなのだなと思い至る。
父は出勤してったし、母の訪問リハビリも通常通りに行われたし、ライスの上川さん似の方に似ている福祉用具の担当さんも先日とはまた別のタイプの杖を持ってきたので、世の中は通常運行なんだと思ってた。すこし違った。
帰りの送迎バスも、私を入れて7人も乗っていて、これはこのマイナー送迎バス史上最多記録を更新したのではないだろうか?
あまり利用者がいないと廃線になりますと言われているので、ちょっと安心した。
◯準備とよろこび
夕飯は、海老と舞茸を天ぷらに。
YouTubeで予習→下ごしらえ→揚げる
……と時間も手間もかけ、素麺と一緒にいただいた。
つるっ。サクッ。
つるっ。サクッ。
お・い・し・い。なーーと夢中で食べて、あっという間。
あんなに手間ひまかけたけど、おいしいは一瞬。
そうなんだよね。よろこびの大半はその準備。
たくさん準備・作業したからこその先に、ご褒美のように一瞬、よろこびを授かる。
そして経験にも。
次はもっとおいしく揚げられるだろう。
深夜1時半の人|◯回目の4月29日
正確には日付を越えているからもう明日だけど、その日寝て翌朝に起きるまでが今日ってことでいいよね? という感じでさっきのことを書く。
我が家の朝刊はここずっとほぼ、毎日深夜の1時半頃に届く。朝刊っていうか深夜刊じゃないか、と思ってる。
早すぎるなぁ、朝刊ってそんなに早く刷り上がってるんだ、と感心する。
階段を駆け上がる足音がして、新聞受けがガコンッと鳴る。そしてまた階段を下りてゆく足音がして、カブで遠くへ去ってゆく。
足音に気づかずにガコンッでびびることもよくある。1時半ってだいたいまだ起きてるから。
たぶん、少なくともこの一年以上は毎晩その音を聞いているのだけれど、今日初めてその配達員さんの姿を見た。
ちょうどキッチンへ水を汲みに行って、その流れでいつもの〈窓の外の夜の町を眺める〉というのをしていたら、あんなところいつも照らされていたっけ? とある一点が煌々としていることに気がついた。なんだろう? と光の元を見つけようとしていたら、人影が見えた。こんな夜中に誰がどうした? と思っていると、ブイーンとこちらに移動してくるではないか。カブだった。白髪交じりっぽいおじさんだった。ヘルメットはしていなかった。この人かいつも夜中の1時半に私をびびらす人は! 感慨に浸っていると玄関がガコンッと言った。もう一度あの人をよく見たいと思って彼の戻りを待った。割と時間がかかって戻ってきたその人は、そのままカブでUターンして去って行った。
一年以上越しにガコンッの主に会えた。
いつもありがとうございます。
ヘルメット、面倒くさいかもですが……どうか安全走行で。
こんな顔だっけ|◯回目の4月28日
◯こんな顔だっけ
起きて洗面台の鏡でじぶんの顔を見て、こんな顔だっけ? と思う。
顔を洗って部屋に戻り、化粧水をつけて鏡をのぞきこむと、左目がほんのすこし腫れていることに気づいた。これか。
なんだろう。
一昨日ふとダウンロードしたゆるいスマホゲームをやりすぎた?
疲労やストレスでまぶたや唇が腫れ上がってしまうことは、これまでに度々あった。
けれど今回はそこまでではない。プチ疲労?
◯汗をかく季節
散歩がてら15分ほど歩いてドラッグストアへ。
途中、色とりどりに四季の花が咲き乱れる一帯があるのだが、青い矢車菊たちがとりわけ美しかった。ピンク色のもすこしあった。
ここは、確実に誰かが種を蒔いたり手入れしているはずと思うのだけれど、まだその人の姿を見たことがなくて不思議にも思っている。
そんなふうに道々家々の花たちを見物しながらお店に着くと、汗をぬぐっている自分がいた。
もう汗をかく季節になったんだなぁ、と時のうつろいをそんなところで感じた。
ピカタ推し|◯回目の4月27日
◯びわの種まき《準備編》
昨年の2020年に食べたびわの種──冷蔵庫に保存していたのを、ようやく取り出した。
軽く水洗いをして、発芽の準備にとまずは水に浸けておいた。
発芽には水と温度が必要だ。
どうか目を覚ましてね。
◯ピカタ差
夕飯には豚肉でピカタをつくった。
ピカタは、肉に小麦粉をまとわせたのち、卵液をくぐらせて焼くもの。
高校のときに、友達のお弁当箱のなかにおいしそうなおかずをめざとく見つけ、おすそ分けしてもらった。すごくおいしかった。
そのときに初めてピカタというものを知った。この友達のお母さんっておっしゃれっだな〜と思った。
「何つくってるの?」と母が聞くので、ピカタと答える。
「何それ?」
私のお母さんはピカタを知らない。前に一度教えたし、何度かつくって出しているけれど、忘れている。もちろん、つくってくれたこともない。
ちなみに……
〈ピカタ〉を検索したら、〈ピカタ ムロツヨシ〉ってのも出てきた。
すこし気になったので飛んでみたら、ムロさんもピカタを知らなかったらしい。
ピカタは、もっと知られていいと思う。
とってもおいしいから。
ライスとびわ|◯回目の4月26日
月イチの『oh! しまった!!』を更新した。
幼い頃のなまはげとの写真も。
◯すべての呑み込まれた言葉たち
ようやく対面できた杖を持ってきた人(→言いワケ百景)はお笑い芸人ライスの上川さんに似ている方に似ていた。マスクをしているので顔上半分だけど。
「この前は連絡が遅くなりすみませんでした!!」
と開口一番。
なんかいろいろ言いたかったっけど、あ……はい、としか出てこず。
母も、「……大変でした? 歯。」とだけ。
この世には呑み込まれた言葉のなんと多いことか。
すべての呑み込まれた言葉たちに、安寧を。
◯初もののびわ
今季初のびわをいただく。遠く鹿児島からやってきた。
やさしいオレンジ色のなかなか大きな実。
おしりからだいじに剝く。
ひとしずくも逃さぬようにとかぶりつく。なんてみずみずしく甘いのだろう、なんておいしいんだろう。ああ今年も、この子たちの種を捨てられない。昨年のだってまだ植えてないのに。
いそがしい季節がやってきた。
いつかびわ苗を売る日も来るやも。
よろこびを取り戻す|◯回目の4月25日
◯よろこびを取り戻す
昨晩、渡辺あやさん脚本のドラマを観てから、ずっとラストのポスドクの彼女が言っていたことをじわじわえんえんと考えてしまっていた。そのシーンを何度もリピートしながら。
「よろこびを取り戻したい」という訴え。これがずっと、じわじわ、えんえん。私も取り戻したいと思った。書くことの原始の動機やモチベーションとそのよろこびや自由さを。それがいつの間にが、いやもうずっと“反応”に振り回されて、台無しになっていた。♥の数とか、ビュー数とか、コメントとか。
「書き遺す」それ自体で私は満たされているはずだ。
それだけを、ちゃんとやっていきたい。
◯右耳
右耳がにぶく痛い。昨日もぎゅっと痛くなったけど、揉んでいたら消えた。今日は、にぶくずっとぶり返している。揉んでも、塗っても、じんわり痛みは残り続けていて。これが中耳炎というもの? こわくて調べたくない。明日には消えていますように。
ドラマの飲みもの|◯回目の4月24日
◯ドラマの飲みもの
渡辺あやさん脚本のドラマが始まった。
私は、『メゾン・ド・ヒミコ』からの脚本家渡辺あやさんファン。
本編はもちろん、DVDに収録されている渡辺あや監督脚本作品『懲戒免職』もたまらなく好きで。
このたびも、さっそく掴まれた。
グラスのカクテルをちゃんと飲み干してから立ち上がったので、彼女のこと、そしてこの作品が、一気に好きになりました。#今ここにある危機とぼくの好感度についてhttps://t.co/Z1tURweWiX https://t.co/ZLisa1NpqZ
— 大島智衣 (@ohshima_tomoe) April 24, 2021
飲みものをそのままにして席を立つなんてこと、私にはできない。
ただのもったいないっていう貧乏性かもしれないけど、それでも。
だから、おなじようなひとがいたら、それは好きだ。
この、グラスを一気に飲み干すのが、脚本に描かれていたものなのか、演出なのか、演技なのかは、知る由もないけれど、意図して描かれたものだったならこりゃやっぱやられたなんともたまらん、と思った。
そして、この飲みもの。カクテルって書いちゃったけど、ノンアルコールのオレンジドリンクだったかもな。そのあと自転車も乗ってたし。
で。今、もしかしてと録画を見返したら、最初の居酒屋でも彼女はウーロン茶だった。ならばやっぱり、自転車だから、というのもあってか、ここでもちゃんとノンアルコールなんだな。
ちゃんとしてるなぁ。居酒屋のおしぼりの袋もちゃんとしばってたし。
今後もたのしみ。
◯親がサボる
今日で2回目だったが母のリハビリ歩行練習を忘れた。
いつも午後3時半頃に家の周りを母が歩行練習するのに付き合っているのに、うっかり忘れてしまったことに夜になって気づいた。
それを言うと母はエヘヘと笑っている。確信犯だな。サボりおって。
こりゃ今後はアラームセットしとかないとだ。
味方現る|◯回目の4月23日
◯だって本当のこと
今日来るはずだった福祉用具の業者のひとは、昨日ケアマネさんに調整してもらって週明けに来てもらうことになった。
昨日の朝、父の物音で目は覚めていたけれどまだベッドから起き上がらずにいたら、電話が鳴った。
ケアマネさんだなと思っていよいよ起き上がり、居間まで行くと母が「娘? まだ寝てます!」と電話に出ていた。
すぐに替わってもらい、電話を終えて母に、寝てますとか言わなくていいから! と言うと、「だって本当のことでしょ」。
うぬらぁああー!!
母親のこういうところ、ホントなんていうか……遺伝してないといいなぁ。
──そんな出来ごとを、午前中に来てくれたいつもの介護士Yさんに、母が「……で、まだ寝てますって言ったら娘から、そんなこと言わなくていいでしょって怒られたの」と笑いながら話すと、Yさんは「そりゃそうですよぉー」と言ってくれた。Yさん、ありがとう。
◯結局は元を取りたい
ミニトマト鉢にあんどん支柱を取り付けた。
今回は2本仕立て。
葉の成長の勢いがすごく、第一花房もすでに花を咲かせている。
苗は300円、支柱は900円もした。元を取れるくらい収穫できるだろうか……。笑
「アタクシの……!」|◯回目の4月22日
母以外の誰かの物音で目を覚ます。父、在宅勤務だそうだ。
窓を開けていても、寒くない、蚊が入ってくることもない、良い季節だ。
花粉? ちょっと飛んでるね。でも、ちょっとだ。
◯大島会
大島さんを発見すると、「この人も大島会」と開催されたこともない架空のコミュニティーを想像し、いつかたくさんの大島たちで集える日のことを夢想する。
大島会のリーダーは誰だろう?
やはり大島渚監督かと思う。けれど、お亡くなりになっていらっしゃるので、名誉会長にはなっていただきたいな、と思う。夢想だけどね。
とすれば実質リーダーは大島さと子さんだろう。夢想。
メンバーは……大島弓子さん 大島依提亜さん 大島美幸さん 大島優子さん 大島蓉子さん 大島麻衣さん 大島由香里さん 大島智子さん ほか、まだまだたくさんの夢想の大島さん
で、何? と思いながらも、カウントしてしまう大島会。いつか実現しても、じぶんが呼ばれるかも分からないのに。笑
◯「アタクシの……!」
「在宅勤務終わりの17時過ぎならホームセンター行ってもいいよ」と父が気前よく言ってくれたので、平日だし丁度いいなと車に乗せてってもらった。
平日の中途半端な時間のホームセンターは空いていた。
無事にミニトマト用のあんどん支柱を手に入れる。
一応さっと見たけれどソフォラ鉢はやっぱり今日もなかった。
スーパーにもちゃちゃっと寄った。
スーパーもすっき空き。
買い物も中盤戦、カートを持ったまま店内を別徘徊していた父が見えたので、近くのカートに手に抱えたカニカマだ納豆だをドサッと入れ、カートの中にもカニカマが見えたので「父娘で同じもの買ってらぁ。一つは戻さないと」なんて引っ込めようたら、突如見知らぬマダムがカットインして来て「これはアタクシの……!」とカートを抱え込んだ。
「あああすみませんッ!!」
カートを間違えた私はカニカマだ納豆だを引っ込め、あわあわと撤退した。我らのカートはもう少し先にあった。
こういう間違い、じぶんもするんだなぁ……と自戒。
ただ。私が退き際に、マダムがか細い声で言った「まだレジ済ませてないから(苦笑)」の意図がよくわからず、しばらく考えていた。
まぁ……つまりは「アタクシの」ってことかなぁ。
言いワケ百景|◯回目の4月21日
◯ 言いワケ百景
朝イチで今日何時に杖を届けにくるか電話をくれるはずのひとは結局、午後の3時を過ぎてようやく電話をよこした。
応対した母曰く、
「まず電話が遅くなったことを謝って、今日歯医者で手術をして麻酔がまだ効いててうまく喋られないから金曜日の午後に来るって。」
なんだそりゃ。
まだ会ったことのない、歩行杖を扱う業者の担当さん。
男性で、若めの声だったそう。
なんなんだよそりゃ、ったくよう。笑
おまへは朝イチで顧客に電話も入れられないくらい緊急で歯医者に担ぎ込まれたんか?
ほんで午後の3時過ぎまで電話も掛けられないくらい長時間の大手術やったんか?
大変やったのうーー。
……ホント、藤井風風にも言わせて?
何なんw
金曜に会うのが今からドキドキする。
そんなこんなで。マイナンバーカードを受け取りに出掛けることもできず、母娘ともに振り回された一日となった。
◯ 後☆悔
昨晩なんとなく観てみた『小河ドラマ 徳川☆家康』第3話がやけにおもしろくて、初回から観なかったことをすごく悔やんだ。
素で3回は噴き出した。反射的に。
最近なにか観ていてそんなこと、あんまりなかったから良かった。
監督・脚本は、男子はだまってなさいよ! の細川徹さん。
そして来週はもう最終回だなんて。
許さんメモ|◯回目の4月20日
◯嫌なもの
『大豆田とわ子と三人の元夫』第2話は、3番目の夫がフィーチャー。
「いいんだよはみ出したって。嫌なものは嫌って言っておかないと、好きな人から見つけてもらえなくなるもん」
それもそうだよなぁ、と。
私の許さんメモたちにはこんなのが。
「ガラス戸やガラス窓に指紋残すやつ、許さん。」
←バイト先でガラス拭き担当だったとき(笑)
「店員や職員が、客や利用者を小バカにする言動が嫌いだ。自分だって客や利用者の立場になれば同じことしてるのに。」
←若い頃はさんざん小バカにしてたけど、ある時期から小バカにされる側の言動心理も分かるようになった
「美人や可愛い子が出てきてそれだけで好きになって進む恋愛モノ許せん。何か他のきっかけが心に触れて始まれよ恋は。」
←THE やっかみ(汗)
けれど、本当の本当に嫌いなものは、口にも文にもしないようにしている。遺ってほしくない。
◯マイナポイント獲得までの道〜交付通知が届いた
わりと前に申請したマイナンバーカードの交付通知がようやく届いた。
しかし、目当ての5,000円分のマイナポイント獲得までにはまだまだ道のりが……。
次のステップとして、交付場所へ出向かなくては。
明日さっそく行って来てしまおう、と思ったけれど、母の歩行杖が届くという。何時に届くかは、朝イチに連絡が来るそうだ。予定が見えない!
まぁ、急ぐものでもない。ポイントが受け取り出来る期間は2021年9月末までに延長されている。全然いそがなくていいな。
やさしい時空を超え方|◯回目の4月19日
◯時空を超え方
今朝はご近所スーパーの〈お買い得情報メルマガ〉の訂正メールにほっこりした。
★青果コーナー★
ホクトのまつたけ 1パック 78円
と配信しましたが、正しくは
★青果コーナー★
ホクトのまいたけ 1パック 78円
となっております。
でしょうね。笑
78円の松茸なんてあるんだ〜と思ったけど、そんな松茸なんてないんだ〜。
この年になっての“そんなことあるんだ〜”はだいたい誰かのミスだ。
こうやって誤植とか、勘違いとか。
前に電車に乗っていて「次は〜◯◯〜」とアナウンスされた駅名が、ずいぶんまだ先の駅だった。一瞬タイプスリップしたかのような感覚。けれど実際は車掌さんの言い間違い。
そのとき思ったのは、タイムマシーンが開発されることは現実にはまだなさそうだけれど、誰かのミスで時空は越えられるってこと。
(錯覚だけどね。)
◯折りパケ運動家の受難
ドラッグストアへ行ったら〈じゃがビー〉のたっぷりパック大容量90gというのが198円で売っていた。
これはお安いのでは!? と3袋買って帰った。
帰ってから調べてみたら、いつも買う箱入りのは16g×5袋=80gで198円とか218円なので、たっぷりパックを今日3袋買ったのは正解だった! とご満悦。
しかし……なぜか〈折りパケ〉が撮影できない。
〈折りパケ〉とは──
カルビー商品を食べたあとに、パッケージを折りたたんでスマホでコードを読み込むと、ポイントが貯まってプレゼントなどに応募ができる折りパケ運動(ルビープログラム)というのがあって、家庭ゴミのかさを減らすためのエコ活でもある。
その折りパケをいつもはしていて、じゃがビーも箱入りのは対象じゃなくて出来ないんだけど、このたっぷりパックは折りパケ運動マークが付いていたので、やったー! と折りたたんで撮影しようとするんだけど、どうしても出来ないのよね。

折り方が間違ってる?
光が反射してる? もしくは暗すぎ?
とか、いろいろ試みるも、赤枠が撮影OKの緑枠にどうしてもならない。しょぼん。ポイント貯めて、プレゼントに応募したいよう!
まぁ、果報は寝て待て。もう少し寝かせたのち、またトライしてみよう。
→翌日追記:まだやっていなかった向き(反時計回りに45度)にして、2次元コードにかなり近づけたら、ようやく枠が緑色に! 無事ポイントを獲得できた。めでたしめでたし。
トマトを逸るな|◯回目の4月18日
スーパーCで見つけた支柱をベランダのミニトマト用に買う前に、目と鼻の先に住む弟のベランダにも支柱なかったっけ? と確認しに行った。
なかった。
というか、あったけど大きすぎた。街なかで弓道の弓を持ち歩いてる人くらい長かった。
けれど、ないよりはと一応持ち帰った。弓道をしている人みたいに、2本。
帰宅して、とりあえずミニトマト鉢に挿してみたけれど、やっぱりどデカかった。この支柱のせいでいつか鉢ごと倒れそうだ。
やはり、ちゃんとした支柱を買わねば。
しかも、スーパーCに売られていたようなシンプルに棒状のではなくて、園芸家さんがオススメするような〈あんどん〉タイプのがやっぱり良さそうだ。
でも近くに売ってない……!
原付で行くには結構な距離のホームセンターにならあるだろう。
土日に父をけしかけてホームセンターへ連れてってもらう?
300円ほどの本体に送料800円かけてネットで買っちゃう?
バスで往復440円1時間かけてホームセンター?
ええい!!!
ミニトマト収穫するために、どれだけの労力と時間と経費をかけるんだ!!
いや、そういうことじゃないよね。
過程もたのしむ、それが家庭菜園。(過程菜園!?)
となれば、じぶんでどこか園芸店へ出かけたい。
ついでにソフォラリトルベイビーも迎えたい。
園芸店をさがそう。
ずっと一緒にいたかった|◯回目の4月17日
◯ 凸凹と共に
ふいに春菜ちゃんのCMで目にした西川のマットレス〈rakura〉がものすごく気持ちよさそうで一気に欲しくなる。
あの“点で支える”ボコボコのやつ。
大学2年生で初めて実家を出て東京で暮らし始めたときに、引っ越した当日夜に近所の布団屋さんで買ったムアツふとん*の敷きパッドが大好きだった。
あれにうつ伏せに寝っ転がって、頬や手のひら、足でそのボコボコをすりすりする感触がたまらなかった。
あれ、どうして、どのタイミングで、処分してしまったのだろう?
いつまでだって、あの子と一緒に人生を、眠りを、共にしておいてよかったはずなのに……。
いま、ふたたび、寄りを戻せないか画策しはじめた。
かねてから、今のベッドの横幅が狭い(90センチ)のが窮屈で、セミダブルサイズに焦がれているのだけれど、この際いっそ、床置きタイプのrakuraにしちゃってのびのび寝ようか? などとも。
それで“脱ベッド”とか“布団生活”など、それぞれのメリット・デメリットをいろいろリサーチしたりしている間に一日が終わった。
私の往年の夢、おおきく両腕をひろげ大の字で寝る!
7畳の部屋で!
机・棚・テレビ・二人用ソファ・ハンガーラック……に加え、ボコボコのセミダブルベッドor布団を配置して!
これら一体かなうのか……?
(*正確には、ムアツふとんは昭和西川、rakuraは西川。みたい。)
そういえば。寝具のCMといえばこれがズルくてね。ここんちの猫になりたいよ、そりゃ。
恋するしくみ|◯回目の4月16日
じぶんのベランダの鉢植えたちに、ミツバチが飛んでくるとうれしい。
どうぞどうぞ集めてって蜜。と目をほそめる。
◯徒歩とバス
今日は、最近よく行くスーパーAではないスーパーBへ、スーパーBの送迎バスに乗って。
スーパーBの送迎バスに乗ってみたかったのと、スーパーAには売っていない〈じゃがビー〉とシフォンケーキを求めて。
お目当ての2品は運良く買えた。箱入りじゃがビーは210円とお安くはなかったけれど。
それから、数百メートル先のスーパーAへ歩いて行く。
その途中に小さなスーパーCがあるのだが、ベランダのミニトマト鉢用に近々欲しいと思っている支柱が売っていたので値段を写真に撮っておいた。
そこからまた途中にある商店Dにも支柱が売っていたので、さっきの写真とで値段を見比べる。スーパーCのが断然お安かった。今度買おう、と思った。
そのあと、いつものようにスーパーAで買い物をして、スーパーAの送迎バスで帰ってきた。
ラクだったし、スーパーBの送迎バスルートは目新しくておもしろかったけれど、行きの道々での“散歩した感”がなく物足りなくも感じた。行きはやはり、今後はいつも、歩いて行こう。
◯贅沢ルマンド

スーパーAで〈贅沢ルマンド〉というのを見つけて、「うーん…?」と思ったけれどルマンド好きとしては一応買ってみた。
個包装1ケを手に取ると、まずそのずっしりとした重量感に驚かされた。
そして開封。すると、ふわ〜とバターの風味が香る。
これが〈発酵バター15%使用〉ということか。
通常のより全長は短いけれど、そのぶん太さがあり、層が幾重にもぎゅっとなっていて、食べごたえがある。
……もうこれ、立派な洋菓子。
これ1ケと紅茶で満足なティータイム。
ただね、私はね。というか、たぶん多くのルマンド好きがね、こういう感じじゃなくて、何本も何本もパッケージを剥いてサクサクサク──ってあっという間に食べちゃって、それでも「あれ? 今食べたの何だった? どんな味だっけ?」っていつまでたってもその正体が掴めない永遠の無限菓子、それがルマンドなんだよね。そういうルマンドが、私たちをいつまで経っても手放さない。それでいて、何本食べても私たちのものにならない。
そう、私たち、ルマンドに永遠に恋してるってわけ。
小悪魔とは、ルマンドのこと。
これからもずっと食べ続けていきたい。フツーのルマンドを。
無印良品週間とミルクカステーラ|◯回目の4月15日
◯恋か情か
無印のネットストアでお買い物したものが届いた。
先月の3月24日からスタートした無印良品週間。
実に一年以上ぶりの開催。待ちすぎて、もはや待っていなかった。ってくらいひさしぶり。
そこでようやく、一年以上カートに入りっぱなしだった〈シリコーン調理スプーン〉をはじめ、どうせなら配送料が無料になる5,000円ほどの買い物をした。
そして、お届け日を4月15日以降にするとMUJIマイル? がたくさん貰えるというので、いそいでないからそうするか。なにしろ一年以上待ったし。無印さんも買う人いっぱいで送るのたいへんだろうし。と、そう設定した。
けど正直、長かった。届くまでメッチャ待った印象。
届くの4月15日かー、と少なくとも7〜8回は思ったんじゃないかな。まぁそれだけ、たのしみにしていた、ということ。
かくして。購入から22日後の今日、ようやく無印のネットストアでお買い物したものが届いた。
シリコーン調理スプーンはさっそく使った。
がまんできず、昨春ニトリで買った類似品より重くてずっしりとしている。でも丸みやフォルムや質感が、やっぱりこちらのほうがかわいいんだよなぁ。とはいえニトリのは使いやすく愛着も湧いている。
恋をとるか、情をとるか──。いや、両者使い分けたい。(ずるい。)
◯打算的ミルクカステーラ
駅前のスーパーで〈北海道フェア〉をやると昨日チラシを見て知った。
今日から日曜までの四日間。
キタ! と思った。
前回、もうだいぶ前になるけど父がその催事で〈ミルクカステーラ〉なるものを買ってきて、私はいっきに魅了された。

もっふもふで、ほのかに甘い。
丸く平べったい〈丸ぼうろ〉や、〈ベビーカステラ〉の仲間といってよいだろうか? 学区が同じ地元の子、くらいには近いものがあるだろうか。
とにかくもっふもふの口あたりがたまらない。
口のなかをやさしくもふもふしてもらっている、って感じかな。もはや口腔ケア。
父が買ってきたぶんはすべて私が食べきった。
そして、また買ってきてねとお願いしたけれど、なぜかスルーされた。
それからずっと待っていた。どこかのスーパーで〈北海道フェア〉が催されないかと。
あれから半年、ようやく開催された〈北海道フェア〉! ウェルカムバック!
チラシにはちゃんとあのもふもふが!

父に帰りに買ってきてもらえたら一番だけれど、先日のパーフェクトホイップ詰替え事件も記憶に新しい。
今晩か、土日にでも弟の原付で買いに行こうと思った。
でも……でも。一応、父にもミルクカステーラの画像と「今日から日曜まで、✕✕で北海道フェアだって♡♡♡」と撒き餌をLINEで放っておいた。
道産子の父は、娘の使いでなくたって、北海道フェアと聞けばホイホイ出向くはず。そのついでに、ミルクカステーラも買ってきてくれれば万々歳。そう、実に打算的なことを目論んだ。
帰宅した父は、玄関でガサゴソと袋を置きながら、
「売り切れてたよ。ちゃんと店員さんに訊いたよ、画像見せて。娘に怒られるから、って!」
娘に怒られるからは余計だ。
けど探してくれたのはありがたかった。結果は残念なものだったけれど。
そして父自身は、カニ飯だの、よいとまけだの、いろんな北海道グルメを買い込んできていた。「このお菓子は初めて見た〜」とか嬉しそうに妻や娘に見せたりして。
良かった。娘の打算は皮算用に終わったけれど、父の道産子ソウルが沸いたなら。
一生の「ま」|◯回目の4月14日
しとしと雨。けれど気温はあたたかくて。
◯一生の「ま」
この一年、『言われたいセリフ50音』の「ま」をずっと考えている。
考えすぎて、夢に出てきた高橋一生が「ま」から始まるキュンなことを言ってくれた。
うわーこれは言われたいわぁー。
「ま」はこれにしようー。
そう思ったけど、起きたら忘れてしまっていた。
神様仏様一生様……! もう一度夢枕に立ってくれ……!!
思い出すきっかけになるまいか、と録画していた高橋一生・蒼井優主演『スパイの妻』を観たがまるで期待通りにはいかなかった。
◯ピンチ
ここ数日雨続きで、母の歩行支援は玄関を出て階段を下りたエントランスまで。
今日は母が支度を済ませ呼ばれたころにちょうどトイレに行きたくなりそうになっていた。
それでも、エントランスまでだし、とそのまま一緒に出た。
エントランスにたどり着き、今日に限って母が立ち止まったままのおしゃべりがとまらない。やばい。
「お母さんゴメン、私トイレ行きたい」そう遮って、「ゆっくりでいいからね、ゆっくり」と言いながらなんとか復路を耐えた。
介護に便意は危険だ。
大豆田とわ子と杖と惑星|◯回目の4月13日
◯杖ジョーク
昨日のリハビリから杖を使った歩行訓練をし始めた母。
あんなに「私は杖が大っ嫌いなの!」と拒否してきたけれど、先日のリハビリ計画会議で「まぁ使わなくてもいいし取りあえず一回やるだけやってみましょう」ということになり。
「便利ね。笑」
やっぱり。このひと、やる前はやだやだいうけど、やってみるとするりと受け入れることも多い。
「杖で全体重を支えようと思わなくてもいいんだって。両足と杖とで歩こうとすればいいんだって。」
と、リハビリ担当のAさんに教わったそう。
「じゃ、お母さん3本足になったんだね! や、4点杖だから6本足か! イカやタコに近づいたね!」と言うと、笑い転げて「また笑かすな!」と怒られた。
◯違う惑星
「泡あったぞ」
と帰宅した父。
昨日、パーフェクトホイップの泡洗顔の詰替えを買ってくるようお願いしたのにペーストの方を買ってきた父。
満を持した感で泡の方の詰替えを買ってきた。
なんだかもう、どうでもよくなっていた。
だってそれ15%OFFじゃないんでしょう?
クーポンは4/10〜13の期間中に一回しか使えないはず。
「15%OFFになったもんね〜レシート見るか?」
なぜ。
なぜ過ぎて確かめたくなかった。
我々は別の世界をきっと生きているのだろう。そう思うことにした。
私は、期間中に15%OFFのクーポンを1回しか使えないセイムスのある惑星。
父は、期間中に15%OFFのクーポンを2回は使えるセイムスのある惑星で。
──それぞれ別に、私たちはパラレルに違うワールドで生きているに違いない。
◯大豆田とわ子と三人の元夫
坂元裕二脚本ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』が始まった。
いいんですか、いいんですか、こんなに面白くって?
と、絶え間なくおもしろかった。
うんうん、くすり。笑
となる坂元裕二さんが描くいつものエッセンスやエピソード*も当然健在であるし、
演出も美術も音も全方位スタッフワークもすばらしい質感だなぁ……! ととても思った。もちろん俳優も。
キャスティングもとっても良くって、娘・唄役の豊嶋花ちゃんがやけにかわいく、ラスト浮雲氏? って思ったらやっぱそうだったり。石橋静河さんや石橋菜津美さん、いわずもがな市川実日子さん。
それにしても、なんかエフェクトかかってる? な独特な世界観をリードするナレーションが伊藤沙莉ちゃんだったとは。笑
終盤、「布団が吹っ飛んだ」のくだりから「言葉にしたら、言葉が気持ちを上書きしちゃう気がして」あたりが第1話脚本中のパンチラインの一つだと思うのだけれど、もっともーっと“表現のコマ数多め”で……って欲張りに思ってしまったなぁ。けどそれも、中江和仁さんの演出がまずちゃんと良かったからゆえにしてしまう期待なのだけど。
あとは「私幸せになることを諦めませんので」というのが、この作品を通してどう描かれていくか、気になるところ。
あとあと、近藤芳正さんの役回りも、気になるところ。笑
*
靴の小石
ねじるの逆
イケメンにもふふん
口内炎
網戸が外れるのが何より嫌い
セキュリティ認証の秘密の質問
朝食べたゴマ
英字新聞のプリントのシャツ
お醤油のどこからでも切れますがどこからも切れないときある
『最高な人生のはじまりと見つける幸せのパン』
鼻冷たくなってる
ストローに逃げられてる
雷恐怖症じゃなくてフツーに雷こわい
本体と詰替え用と|◯回目の4月12日
◯母親のつく嘘
生協の配達で目が覚める月曜日。
いつもは置くだけでサッと帰っていく配達のひとが今日は「お米の定期便の申し込みいかがですか?」と営業を持ちかけると母は、「うーん……娘が好きじゃないのよね」「え、お米ですか?」「そうなの」と嘘をついて断っていた。おい。
◯おかしいときはおかしい
スマホ画面に「電池残量はあと◯%」と通知が。
それでか、と合点がいった。
昨晩寝る前に充電ケーブルに繋いだときに「フォンっ」といつもの音がしなくて何でだろう? と思ったのだった。
昼間にコンセントをいじったときに元のスイッチをオフにしてそのままだったのだ。
おかしいな? と思ったときはおかしいのだ。
(それなのに、そのあとまたオフのまま充電してしまった。)
◯そっちかい!
くそう。
父に下の写真とともに、
「セイムスが明日4/13(火)まで「店内1点15%OFF」だから、これ買って来て!
洗顔料コーナーにある、『パーフェクトホイップ』の詰替え用です。(ママのリクエスト)」
とLINEした。

帰宅した父に、「詰替え買ってきた?」と訊いたら、
「なかった!」
嫌な予感がして、「まさか本体買ってきてないよね?」と問いただすと、
「本体買った!」
なぬう。
娘「本体はあるから詰替え買ってきて、って頼んでるんでしょう!」
父「本体買っちゃダメとは書いてなかった〜!」
娘「本体買ってきてとも言ってないでしょう!」
父「頼み方が悪い〜」
呆れ果てた。「こんなひとが自治会の会長やってるだなんてこの地域……」とそこで嫌いな言葉が出てきそうになった。最近よく使われているのを目にする、相手を最大限に批判する言葉だ。
うわ、やっぱり相手を最大限に批判したい時に出てくる言葉なんだな。
と妙に納得しながらなんとかこらえ、「この地域……サイアクだね!」にとどめておいた。
父「でも15%OFFなんだからいいじゃん」
娘「本体買ったら高くつくんだよ! 詰替え用で節約する気持ちをアナタはないがしろにしてるんだっつの!」
父「うるさいうるさい! うるさい!」
そして、買ってきた実物を見ると、

……そっちかい!!!!!
今後もう、何も頼むまいと心に誓った。
こちらが望みすぎなのだ。
〜しただけ|◯回目の4月11日
玄関で父と母がやんや言い合っている声で目覚める。
日曜日は教会へ行く母を父が車で送っていく。
自粛期間中は礼拝の配信をスマホで見ていたが、数週間前に自粛が解除されてからまた教会通いを再開している。
◯欲
母がいぬ間にリビングの大画面である演劇の配信を観ようと画策したけれど、なんでかキャストできなかった。残念。
スマホから動画や写真をテレビ画面にキャストできる機能は便利だけれど、こうやってなぜかできなかったりすることも結構あって、最初からできなければ残念にも思わないのに、ヘタに便利を知ってしまうとこうなることってあるよね。欲張らない、欲張らない。
◯緑色とはかぎらない
下のお庭の柿の木が新芽を伸ばしつづけている。淡い黄緑色でみずみずしい。
と、隣の百日紅もよく見ると、だいぶ新芽が出ていた。
新芽がほぼ赤みがかった枯れ葉カラーなので気づかなかった。
夏に花を咲かせるまで観察していこう。
◯〜しただけ
ベッドの向きを変えられないかと物を移動させながら試してみたけれど、あと数センチ幅がせまくてダメだった。
あと数センチ短いベッドを買えばいいのだろうが、そもそもがこのベッドは180センチと短い。背の高い彼氏ができたら困っちゃうな、と買った当時に冗談で思ったけど、今のところ困ったことがない。背の低い彼氏もできていない。
仕方なくすごすごと元の配置にすべて戻した。
結果、物をすべてどかして掃除機を掛けただけ、とも言える。息が切れた。
〜しただけ、といえばいつも思い出すのがSUPER JUNIORのこのMV。
メンバーそれぞれにいろんなトキメキやキュンを展開しているなかで、リョウクという子はただ洗車をしているだけ。笑
当時ファンの間でも「リョウクはただ車洗っただけ」と愛ある笑賛(?)を得ていた。ファンのこういういじり方(=つまりは愛し方)の目の付けどころって、本当にすごくいいなぁと思うし楽しかった。東方神起のファン動画を見まくってYouTube廃人になったりしてね。それも何度も。笑
アゲに焦げ|◯回目の4月10日
◯アゲてこ⤴
今日はイイ発見をした。
前髪をちょんまげみたいに頭頂部で結ぶと、若返るのだ。(ただの視覚効果)
たるむ一方の顔の印象を、ちょんまげが引き上げてくれる。気分がいい。
昨日更新された『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』を聴いていたら、スーさんが眉毛の引き上げ美容の施術をしたと話していた。
眉毛も上げる時代。
髪の毛も上げていこう。
◯焦げてもよし
いつも参考にさせてもらっているコウケンテツさんのレシピ。
今晩は先日アップされたばかりの〈照り焼きチキン〉に。
焦げた。
言われる通りにやっているつもりでも、「ここでこうしてると焦げるのか!」と料理は一回一回が勉強だ。
その失敗が、次はきっとうまく作れる、と思える経験になる。
私は何でも焦げ目が付いたものが好きだけれど、焦げに不寛容な母にはできるだけ焦げがない部分を取り分けた。
「おいしかったわ柔らかくて。皮もおいしく焼けてた。」
好評だった。
チワワと待ちながら|◯回目の4月9日
◯朗読エッセイ
勝手にお慕いしている池谷のぶえさんの朗読にたどり着き、聴き始めた。
名優でいらっしゃるので当然なのだけれど、朗読がとてもお上手で、いいなあ〜〜はぁ〜と聴き惚れている。
私も前にじぶんのエッセイをじぶんで朗読してみたけれど、どうなんだろう。
ほんとうは、朗読したいと思ってくれる誰かに、そのひとが好きな私のエッセイや掌編を選んで朗読してもらったものたちを、なんらかのかたちでどこかに置きたいなぁ、いろんなひとに朗読してもらって、そして聴いてもらいたいなぁ、と思っている。まず誰に声を掛けようかな? やってくれるかな、どうなるだろう? などなど。
◯チワワと待つ
少なくとも週に1回は運動や気分転換も兼ねてスーパーへ買物に行きたいと思っている。月曜日に生協の宅配でいっぱいになった冷蔵庫が、週の後半へとすすむにつれて余白を生んでゆく。出掛けるなら週の真ん中あたりの木曜日が良さそうなのだけれど、金曜日ならスーパーから送迎バスが出ているので、今日まで待った。
行きは花や小鳥を見上げながら散歩気分で歩いて行く。
帰りは送迎バスで帰ってくる。重いし、かなりの階段なので助かる。
今時期は、ツツジにくわえ、ハナミズキが綺麗に咲いている。
枇杷の大木には小さな実がたくさん付きはじめていた。
買い物を終え、スーパーの外に停まっている送迎バスに乗り込むにはまだ時間があるなぁ、とベンチに座ると、小さなチワワと目が合った。片足を上げ、ブルブルブルと震えながら飼い主を待っている。
「寒いの? 寒そうねぇ。寒いの?」と無駄に話しかけ、目をそらされる。
そうだ、と店内に戻り〈お客様リクエスト用紙〉とかが設置されていないか見に行ったけれど見当たらなかった。「じゃがビーを取り扱ってください」ってリクエストしたかったのに。
このスーパーは安くていいけれど、どこを探してもじゃがビーを置いていない。不思議でならない。じゃがりこはあるのに、じゃがビーを置いていないなんて。
箱入りのじゃがビーを置いてほしい。〈お客様リクエスト用紙〉も置いてほしい。
すごすごと元のベンチに戻るとチワワはまだ震えていた。
バスに乗り込んで出発する頃、ようやく「お待たせ〜」と飼い主がたくさんの買い物袋を提げて戻って来ていた。よかったね。
シチューのおかげ|◯回目の4月8日
◯どこかのおうちのシチューのおかげ
4月になって母が〈要介護〉から〈要支援〉になり、新たに「一日一回外に出る」という目標が打ち立てられた。
それにともない、だいたい午後3時過ぎに、私も母と一緒に外に出て歩行支援をすることに。
ちょっと出て、ちょっと歩き、座って、花を見て帰ってくる。
今日はその三日目。
なにごとも億劫な母にしては続いている。
目標の先に、「カラオケに行く」という歌うこと好きな母の強いモチベーションとなる目的が掲げられているが故だ。モチベ力、すごい。
けれど今日はだるそうで、靴を履いて玄関を出るのもやっと。
それでも、階段を降りて踊り場から外を眺めた母が口を開いた。
「いい匂い〜」
どこかのおうちがシチューでも作っているような匂いがしていた。
ミルクと小麦粉、そしてブイヨンで、野菜たちがコトコト煮られている。
だるさに取りつかれた母が一瞬でほぐれた感じがして、私もなごんだ。
どこかのおうちのシチュー、ごちそうさま。
◯あきらめられるはずがないたけのこご飯を
夕飯にはたけのこご飯を炊いた。
混ぜよう、と炊けてすぐふたを開けたら全体的にかなり芯が残っていてがびーんとなった。
「捨てるしかないよ。それか猫まんまにするか。」
と母がぶすっと言い放つので、そんなワケないでしょ! とスマホで対処法を検索して、酒と水を足して蒸し直すなどしたら何とかなった。
炊けてすぐ、まだ蒸らしもじゅうぶんではない段階で焦り過ぎでもあった。
とにかく、一生懸命に炊き上げたたけのこご飯を、「捨てるしかない」とか吐き捨てた母にド憤慨。
「冗談じゃない〜」とか言ってたけど、冗談言う人間じゃないんだ。冗談だったとしてもひどい。
思いの丈ぷんぷん怒っといた。
それなのに「おいしい、おいしい」と復活したたけのこご飯をご機嫌で食べている。まったくさぁ。いいけど。あなたの食欲は、希望。
筍仕事と実働|◯回目の4月7日
◯たけのこ
千葉のKさんからたけのこが届く。
昨年も届いておいしくいただいた。
正直、今年もそろそろ送っていただける頃かしら? と待ち望んでいた。うれしかった。
昨年は母がリハビリ入院中で、動画や写真で見せることしかできなかったけれど、今年は一緒に食べられてよろこびもひとしお。
大3タケ、中1タケ、合計4タケもいただいたので、鍋も一つにはおさまりきらず、コンロを2つとも使って茹でる。それから皮を剥いて……。
「梅仕事」という言葉があるならば、これも立派な「筍仕事」だなぁ、と。
さっそくたけのこごはんを炊こうかと思ったけれど、母が「煮てまだすぐはあくが取れてないんじゃない?」と言うので(そういうものか? と思いつつ)明日にすることにして、今晩は土佐煮と姫皮で『穂先メンマやわらぎ』風。
どちらもおいしかった。
『穂先メンマやわらぎ』が好きなので、『自家製・姫皮メンマやわらぎ』には大満足。
ごはんにしこたまぶっかけてかっ込んだ。あーおいしかった。
土佐煮には母が好きなわかめも一緒に添えてみたけれど、「やわらかい!」と歓喜していたので、先日買ってきた鳴門わかめが当たりだったことを知る。今後もこれにしよう。
◯背中つるつる
寝支度をしている母に、何か手伝おうか? と訊いたら、「背中にクリームを塗って」というので塗ってあげた。乾燥肌で、塗らないとかゆいのだ。
いつもなら父がしぶしぶ塗ってあげているが、今日はもう父は先に寝てしまっていた。今週は仕事でつかれて帰ってきて早寝が続いている。
乾燥によるかゆみを防ぐというクリームを両手に取って少し温めてから母の背中にダーッと塗り込む。その背中はつるつるだった。
今日が誕生日で71歳とは思えないつるつるぶりに驚いた。
娘の私も、年をとっても背中はつるつるかもしれないぞと思って、すこし希望が持てた。良いところだけ、遺伝を期待。笑
◯ネックスピーカー
母の誕生日にネックスピーカーをプレゼントした。
耳がめっきり遠く、テレビの音量が家族&近所迷惑レベルなのと、「私の耳の穴は小さくて、イヤフォンが痛くてちゃんと入らない」とか言うので。
ネットで調べて、12,000円くらいで買えると分かり、上の弟に出資を打診すると、
「本人はそれ欲しがってる? いいんだけど、少しお金出してもらえません?」
と相変わらずのケチ発動。
目と鼻の先に住んでいながら何もしないくせにこのドケチが!!!
と言ってやりたくなるのをぐっとこらえ、母の状況の説明と、ネックスピーカーの利便性を伝えるだけに何とかとどめると、
「1万円出すから残り出せます?」
コスい……!!
そこまで出すなら全部出せよ! という気持ちも何とかこらえ、
「わかったー。残りはパパが出すそうです。注文するねー。」
とライトに返信。ま、私は実働部隊という免罪符でお金は出さないんだけどね。←
かくして、誕生日当日にネックスピーカーは届きホッとする。
実働部隊なので、母が昼寝している隙に全神経を集中させてセッティングした。
母は、喜んでくれた。良かった。
その様子を動画に撮って家族LINEでシェアもした。実働、実働。
夕飯どき、弟が訪ねてきたので母と三人で束の間の談笑。
帰り際、たけのこの土佐煮と姫皮メンマやわらぎを持たせた。
玄関で財布を出した彼は「いいよこれで」と12,000円を姉に差し出した。
ありがとうーーー!
たけのこ効果なのか、母が喜んでいる姿に思うことがあったのか──。
(最初からそうしてろよ! なんてこともぐぐっとこらえ決して言わなかった。)
とにかく万々歳の誕生日になった。たぶん。